社友のお便り

2023年10月25日 社友のお便り

私のセカンドキャリア

桃谷 多計彦 (1980年入社)

 皆さまは丸紅を退職後、どのようにお過ごしでしょうか? 完全リタイアで悠々自適の毎日ですか? ボランティアなど社会貢献活動に参加されていますか? それとも第二第三の職場に勤務されていますか? いずれにせよご自身の体力やお考えに沿った生活をそれぞれenjoyされていることと存じます。

 私は、43年強の丸紅勤務を終えて、今年4月に完全退職しました。思い起こせば、1980年に審査部海外審査第一課に配属された後、43年間のうち約30年間は計4回、15年の駐在を中心に中南米にどっぷりの丸紅人生でしたが、最後の7年間は人事部に所属しシニア社員のセカンドキャリア支援を担当しました。それが縁となり、シニア社員のセカンドキャリア先の一つである株式会社事業承継機構(https://jigyosyokei.co.jp/)から人材リクルーターとして力を貸してくれないかと声がかかり本年6月から同社の人材リクルートを自身のセカンドキャリアとして始めました。具体的には承継先の社長候補や幹部候補および事業承継機構単体のスタッフ候補として東証プライム市場上場企業を中心とした大企業のシニア社員や既に退職された方にお声がけして登録いただき、その方に相応しいポジションが出てきたらオファーして着任いただくまでを担当しています。なお、私がこの業務を始めて4か月経ちますが、その間に丸紅の卒業生から既に1名が承継先の社長に就任し、また2名が単体のスタッフとして入社しました。


集合写真

 人事部における当初2年間はシニア支援がほぼ100%でその間に東京商工会議所のシニアのセカンドキャリア支援の勉強会に入り約10社の担当者とともに大企業から中小企業への転職の際のマインドセットの重要性等を学びました。一方最後の5年間は人権啓発を担当し、東証プライム上場企業を中心とする122社が所属する東京人権啓発企業連絡会の丸紅担当者として各種人権関連の講演会、勉強会、毎月の例会に積極的に参加しました。結果的にこの東京商工会議所の勉強会や東京人権啓発企業連絡会で構築した人脈が、現在のリクルーターの業務に期せずして大いに役立っています。

 丸紅を完全退職する際には、体力、気力、さらにそれなりの記憶力があるうちは65年間お世話になった世間に対する恩返しの意味で社会貢献もいいかなと考え、NPOやボランティア活動も検討しました。しかし、この事業承継機構は100%民間資本にもかかわらず大きな利益を求めることなく、後継者不在により廃業の危機にある中小企業を自ら承継、永久保有し、支援・強化することにより、その中小企業を子や孫に残すとともに地域経済に、ひいては我が国の経済、社会に貢献することを使命とするという点に共感し、スタッフとして今の業務を始めました。

 一定の報酬に加えてお金では買えない「社会に貢献している」という「やりがい」、「生きがい」を感じながら、大企業を卒業した多くのシニアに混じり、自身の経験を活かすとともに創意工夫により日々新しい発見がありエキサイティングな毎日を有意義に過ごしております。社友会の皆さまの中で事業承継機構の活動にご興味のある方は、ぜひ、桃谷(takehiko.momotani@jigyosyokei.co.jp)までご連絡いただきますようお願いいたします。

(ももたに たけひこ・1980年入社・東京都在住)


バックナンバー