社友のお便り

2012年08月01日 社友のお便り

ライフワーク「ストレンジ先生」
〈日本近代スポーツの父〉F.W.ストレンジの研究成果を上梓

高橋 孝蔵

 ライフワークとして十数年にわたり、追いかけてきたストレンジ先生の調査を小学館新書「倫敦から来た近代スポーツの伝道師 ――お雇い外国人F.W.ストレンジの活躍」に著すことができた。(小学館から発行された著書


 調査には挫折もあったが、1葉の写真が転機となった。会社の大先輩故平久保正雄氏により、1868年のロンドン大学予科の学生登録簿を閲覧する機会が与えられ、その写真を学会で発表し、注目を浴びた。その後順調に進み、出版することになった。
 ストレンジは日本の近代スポーツの父と謳われる人物だが、単なる人物評伝に終わらせず、彼を取り巻く人々や時代も描いた。ライフワークの集大成である。ご高覧いただければありがたい。幸いにも歴史好きのお方には好評をいただいているようだ。また、作家・評論家の玉木正之氏書評も「待ってました!といいたくなる本。日本体育創始者の評伝です」と好意的だ。
 続いて、月刊誌新潮45からも執筆依頼があり、8月号には「明治日本にスポーツを伝えた英国人」を掲載していただいた。


<主な経緯>


2005年9月1日:      日本経済新聞文化欄に「日本漕艇、出発点に英国人」を寄稿。
2008年9月11日:    日本体育学会第59回大会「体育史専門分科会シンポジウム」で
         〈F.W.ストレンジ像の再構成〉に4人の講演者の1人として参加。
2009年7月11日:    日本体育協会、陸上競技連盟、日本ボート協会幹部とともに開催した
         「ストレンジ先生の功績を顕彰する会」の発起人の1人となる。


「ストレンジ先生」のホームページ:http://sutorenji-sensei.sports.coocan.jp
F.W.ストレンジ=「ストレンジ先生」のホームページよりリンク(JPGファイル)


ロンドン大学予科学生登録名簿。ストレンジ(23番)と幕府派遣留学生(25番から11名)の出会い


ストレンジ墓前の学会講演者。
左より阿部生雄筑波大教授、
渡辺融東京大名誉教授、
リチャード・ルイス博士と夫人、筆者


「ストレンジ先生の功績を顕彰する会」の
筆者


高橋 孝蔵


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