60年代から70年代にかけて、天然ゴムを担当したOB5人で、6月下旬、タイへ5日間の旅をしました。
当時、タイは年産60万トンの天然ゴムを生産し、マレーシア、インドネシアに次ぐ、世界第3位の生産国でしたが、
現在は、320万トンを生産し、ダントツの1位になっていました。
天然ゴムは相場商品であり、一言で言えば、下鞘の実需取引をカバーするため、相場を読みポジションをどうもつかで帳尻を合わせる、たいへんタフな仕事になります。過去において、ゴム課存続の危機にさらされたこともありました。私たちOBはある時はこの渦中に在りました。
今回、タイ行きを決めたのは、当時、我々の仲間だった古井智昭さん(34入社)が今、タイでゴムの仕事をされており、タイのゴム取引業界の指導的役割を担っておられることでした。若き日、出張で何度となく訪ねたタイで「あの頃」を思い出したいというのが我々の願いでした。永年バンコック店でゴムを担当したキラナン氏がバンコック市内の寺院を案内してくれ古井さんにもアユタヤ行きに同行してもらいました。
現在、タイにはゴム部より5名が駐在員として派遣され、天然ゴムのみならず、合成ゴム、タイヤの販売など、いずれも好業績をあげていました。一夜、彼等と夕食と共にし、ゴム部の今昔を語り合いました。
苦楽を共にした仲間だけに今回の旅は「あの頃」を語り合い楽しく充実したものでした。
(今泉 政春・1935年入社)