新春企画

2024年01月01日 新春企画

海外駐在と手術入院とゴルフ

星野 和三 (1976年入社)

 辰年年男の私は国内では入院も手術もしたことが無く病気とは無縁の生活をエンジョイしているように見えますが、実は満身創痍、海外駐在中に手術と入院を経験しているのです。

最初は米国NYK駐在時(1989-1996)

 初春の深夜、マンハッタンのピアノバーから自宅への帰路乗車したタクシーが高速道路脇の樹木に激突。リアシートで熟睡していた私は衝撃で右半身がダッシュボードに衝突する程投げ出され肩と肋骨と腕を打撲。救急車で地元の総合病院に搬送され精密検査の結果、右肘骨が複雑骨折し一部摘出を含む手術が必要との判断になりました。人事部に相談した結果、後遺症を避けるべくマンハッタンでも評判の高い外科病院に転院し手術を受けることになりました。手術前日、執刀医と面談。ドクター「何か質問がありますか」、私「実は私はゴルフが好きなのですが、何か影響はありますか」、ドクターは一瞬間をおいて「君のハンディキャップは?」「Private HCですが22~23です」ドクターすかさず「No problem‼」
 全幅の信頼を置いたドクターのおかげで術後復帰の社内ダルマコンペでは前ハーフ42、自分の実力と錯覚した後半はいつも通りのダボペースでした。

2回目の入院手術はトルコ・イスタンブール駐在時(2005-2011)

 5月初旬、日本はゴールデンウィーク真っ最中。体調が悪いのでコッチ財閥系のアメリカンホスピタルで検査結果、盲腸と判明。散らすか手術か迷っている時、看護師が「あなたはラッキーだ。腹腔鏡下手術の名医として有名な米国仕込みのドクターがたまたま今日の夕方に空きができましたよ」との話。私はこれ幸いと腹腔鏡下手術を受けることを即決。手術の翌朝、ドクターが病室に現れ気分はどうですかと聞かれたので、とても良いですがひどく空腹ですと返しました。するとドクターは「何が食べたいですか」。私「寿司が食べたいです」。「手術は完璧。何を食べてもOK。退院したければ今日午後でもどうぞ」とドクター。喜んだ私はさらに実は今週末に日本人会ゴルフコンペの予定があるのですが大丈夫でしょうかと尋ねると、もちろん週末のゴルフは問題ありませんよとのお墨付きを得ました。開腹無しの腹腔鏡下手術のおかげで盲腸手術を受けながらも一泊二日の最短日数で職場とゴルフ場への復帰を果たし商社マンの鑑となりました。

 手術の傷跡を見るたびに、良い仕事をしてくれたドクターたち、病気や事故に負けない健康な身体に産んでくれた両親、術後のケアをしてくれた家族と友人、そしていつも一緒にプレイしてくれるゴルフ仲間に感謝する古希+2歳の私です。

(ほしの かずみ・1976年入社・千葉県在住)



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