新春企画

2026年01月01日 新春企画

Last Chance

小林 一則 (1965年入社)

最近の著者 オフィスにて

 綿花部からスタートした私の人生行路は数々の恵まれた幸運な出会いでここまでたどり着くことができました。楽しかった思い出、困難な時、全てほろ苦い青春の思い出として心に微笑ましく憩っています。巡り合ったご縁が私の人生でなんと素晴らしいことであったかと今思い出しています。最初は丸紅のために、また家族のために、そして自分のために、一生懸命努力と工夫を重ねました。そのうちに「これでいいのかな何か物足りないなー」と60代中頃に感じ始めました。私はシンクロニシティの科学を信じています。ちょうどその時に駐インドネシア特命全権大使を務めておられた塩尻孝二郎さんにお会いしました。交流をさせていただくうち、塩尻大使の日本国への揺るぎない情熱と信念が私に強い影響を与え始めました。大使がまず私を誘ってくださって両国の文化交流友好事業の創立のメンバーに加えていただいたのです。次のDUTYは当国の遠隔地で目立たなくとも頑張っている日本企業の支援事業です。そうやって両国の「FRIEND」という扉を開けて進むと次に開けなければならない重要な扉が見え始めてきました。

 それは国と国が強い友情の絆で結ばれるための「TRUST」という門を開けることではないかと思うようになりました。これは日本国の伝統文化で相手のことを優先する心、親しさと寛容の心、日本国の品位品格の心が、異文化と力を合わせて共に発展する未来へのよりどころになるのではないかと、強く思うようになりました。そういうことをさせていただいているうちに一昨年、ジャカルタで天皇皇后両陛下との接見の儀の栄誉に浴することができました。天皇皇后両陛下がインドネシアご滞在中にお示しになられた友好親善の究極のお姿についてご報告いたします。若い人たちとお会いされる時に一度も日本のことや日本のインドネシアへの貢献のことをおっしゃらずに、いつも今どういうことに頑張っていますか、どういう夢を描いていますかと相手の人たちのことを気遣っておられました。尊い最高のお手本を示していただきましたこと、深く強く感動を覚えた次第です。

 今年誕生日が来れば84歳、丸紅で共に一生懸命働き共に学んだ貴重な時間と思い出を胸に懐かしいお顔を思い浮かべながら、もうしばらくインドネシアで任務を遂行してみようかなと考えています。

(こばやし かずのり・1965年入社・インドネシア国ジャカルタ市在住)

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