新春企画

2022年01月01日 新春企画

“新年の抱負~明けても暮れても”

江尻 博秋 (1974年入社)

筆者近影

 年が改まっても特にこれといった抱負や決意を胸に秘めることもなく、日々たんたんと過ごしております。願わくばこうした平和な日々が、子々孫々と続いてほしいものです。世の中が平穏であれば飽きることなく続けられるささやかな趣味があり、私の場合はSNS、特にInstagramへの毎日の投稿です。
 Instagramに浮世絵を始めとする日本の美人画を投稿するようになって5年ほどになりますが、幸いに好評を頂いているようでフォロワーの数も1万8千人を超えるようになりました。いつも簡単なキャプション(文章)を日本語、英語、ロシア語で添えますが、読者の半数以上は外国の方で毎回いろんなリアクションがあります。コロナ禍で来日する外国人観光客が激減していますが日本文化への関心は依然高いようで、期せずして情報発信のお役に立てているかな(?)と密かに喜んでいます。
 現役時代は海外出張する機会が多く、五大陸すべてに足を踏み入れましたが、苦労することも多々ありました。それが今はInstagramを通して世界各地の人々と自由に交流できるとは、実に愉快な時代になったものです。いつかここで知り合い親しくなった人々と会ってみたいと思う今日この頃です。
 海外旅行はしばらく難しそうですが、国内では思いもかけぬ嬉しい出会いがあります。先日も“投扇興”というお座敷遊びをInstagramで紹介しました。そこで実際にお相手して頂いた花魁(おいらん)が、なんと私のフォロワーのひとりだったのです!(註:投扇興(とうせんきょう)とは、「扇」を投げて「枕」の上にのせた「蝶」に当てできた様々な形に、源氏物語五十四帖ゆかりの「銘」を当てはめその点数を競います)。
 かくして今年の抱負は、明けても暮れても可能な限り頭脳を明晰に保ちつつ、早朝5時のルーティーンInstagram投稿を続けることです。

(えじり ひろあき・1974年入社・東京都在住)


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