新春企画

2019年01月01日 新春企画

84歳の年男と云われても

生井 純一 (1961年入社)

 新年の集まりがあると、大抵「今年の抱負は?」と聞かれる。それに対し、「新年の抱負なんて特にない。現在の平々凡々の生活を寿命まで続けられればそれに越したことはない。」と答えている。だから84歳の年男の所感や抱負と云われても、同じセリフを繰り返すだけである。
 
 同年代の仲間に会うと、知人の亡くなったことや病気の話が多い。「もう平均寿命を越えて十分生きてきたのだから、いつ死んでもいいじゃないか。余り長生きすると、話の通じる仲間がいなくなってしまうし、若い世代の負担になるばかりだ。暗い話は止めて、たまには若い頃のように女性についての話でもしようや。」と話題を変えようとしても誰も乗ってこない。

 私自身、身体の各部品は歳相応に傷んできてはいるものの、幸い未だ薬の世話にはならずに過ごしている。「健康の秘訣は?」と聞かれると、「妻が食事に気を付けてくれるから」と答えることにしている・・・我が家の平和のために。

 私の退職後の生活をご紹介すると、私の住んでいる取手市のIT講習会で、ボランティアとして16~17年間パソコンの講師を続けている。その他ゴルフ会の幹事を2つやっていて、ゴルフのない日は近くの利根川の堤の上を1時間位は速足で散歩するよう努めている。更にカラオケの世話役もやっている等々、退屈する暇はない。

 暮れに車を買い替えた。選んだ車はホンダの“ヴェゼル”。街中走行にも多少の悪路走行にも適した4輪駆動のコンパクトなSUVである。販売店の店長が言うには、「この車は若い方にも年配の方にも人気があります」と。「年配者って何歳くらいですか」と聞いたら、にやりとして、「生井さんが最年長です」。ちょっと気を良くしていたら、「SUVではなく普通車でしたら、今91歳の方が車の買い替えに見えています。」とのこと。上には上があるもの。
 
 もし私も、その歳まで元気だったら、その頃には完全自動の車が出来ているかもしれないので、また車を買い替えなくてはと先の心配、期待をしている次第。

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(注)丸紅リビア会:リビア・トリポリ駐在時代(1977年~1981年)の仲間と6年前から毎年1回夫人同伴で集まっています。

(なまい じゅんいち・1961年入社・茨城県取手市在住)


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