新春企画

2025年01月01日 新春企画

年男記念投稿

加藤 正芳 (1964年入社)

筆者近影

 1980年代、中南米地域を担当し、サンプルをカバンに詰めて中南米各国を転々とする行商をしており、日本を出ると1か月は帰国できませんでした。この間、私物の入ったカバンは出てこず、サンプルの入ったバッグのみ出てきて、着の身着のままで空港から放り出されたこともあります。
 その後、コスタリカのサンホセに設立されていた繊維会社の販売部門を担当する会社に赴任しました。販売地域は、地元のコスタリカと近隣諸国に分け、近隣諸国は自身が担当し、毎月10日ぐらい出張を繰り返しました。
 販売で一番苦労をしたのは集金です。客は期日に支払うという習慣がなく、遅れて払うのが通常で、出張は販売と集金を兼ね、支払い状況を見ながら販売をしました。販売方法は、店先でサンプルを見せながら注文を取るという方法で、この間、立ちっぱなしで、何軒もの店を出入りするとさすがに疲れました。

 当時のサンホセは、スペイン系の白人が中心で人口は33万人ぐらいの落ち着いたヨーロッパ風の街でした。
 10年後の1990年代に、同地に再赴任しました。郊外に新興商業地ができたりしていましたが、市内はほとんど変わりはなく、日常生活で特に不便と感ずるところはありませんでした。また、休暇を利用して、ペルーのインカ遺跡であるマチュピチュやクスコ、メキシコのアステカ遺跡、グアテマラのマヤ遺跡などを巡りました。
 コスタリカを離れてからも、もと販売会社の仲間とは年末にクリスマスメールを交しています。5年前に同地を再訪し、大歓迎を受けました。その翌年には、サンパウロに永住されている元丸紅ブラジル会社の方を訪ね、旧交を温めました。

 現在はいくつかのボランティア活動の団体に参加し、中小・ベンチャー企業の販路開拓のお手伝いをしたり、地元に住んでおられる外国人の生活相談に乗ったりしています。

(かとう まさよし・1964年入社・兵庫県在住)


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