〈人のお役に立ちたい〉との想いから、7年前に、JICAのシニア・ボランティアとしてパプア・ニューギニアで2年間活動をしました。帰国してから、その想いが形になり、専門学校で日本語教育の訓練を受けました。卒業後、いよいよ実践すべく、太田区の或るボランティア団体の戸をたたきました。面接した理事長からは、「あなたの履歴を拝見したところ、むしろ、日本人に英会話を教えて欲しい」とのお話でした。意外な展開に驚いたものの、“ニーズのある処に対応する”なんて“もしドラ”にでも出てきそうな気持になって、お引き受けしたのがスタートです。
生徒の第1号は30歳代の主婦で、顔が広くお友達の主婦を次々と紹介してくれました。生徒の数が増え写真てからは、口の悪い悪友連中から、“主婦の友”なんて、からかわれながらもメゲずに続けてきました。“縁は異なもの味なもの”で口コミで生徒が増えてくる内に、いつの間にか、町の小さな英会話学校の講師も引き受け、生徒数も今では10人ほどになりました。
生徒のレベルはまちまちで、手のかからない人から文字通りの初心者まで千差万別で、やっぱりマンツーマンで対応せざるを得ず、週10回のレッスンとなりました。従い週末だけだったのが週中の夜まで広がり、レッスンとテキスト作りに追われる毎日です。やってみて良かったと思えることは、長い間、埃をかぶっていた英検1級と、通訳ガイドの証明書がチョッピリ役立った事と、多忙にまぎれ病気一つせず忙しく飛び廻って毎日をすごせる事です。これが私の健康維持法とでも言えましょうか。
(くわむら こうぞう・1963年入社・東京都大田区在住)