2024年度文化祭出展作品と筆者
少しは時間に余裕ができて、何をしようかと考えている皆さんの参考に、私が現役時代からはまっている書道と丸紅相互会書道部をご紹介します。
「60歳代ははな垂れ小僧、70代でやっと一人前、80代90代になってようやくまともな字が書ける」と言われる書道は、定年後に始めるのに最適。どこでも誰でも、筆と硯と墨、下敷き、文鎮の5点セットがあれば稽古ができ、初期投資もわずかで済みます。
私は小学校6年まで習っていたのを、1997年に丸紅書道部で再開。昨年ようやく師範に到達しました。えっ、30年もかかるのと驚いた方は、ご心配なく。間に海外駐在や仕事が忙しい時期のブランクがあり、ずっと続ければ最短数年で師範まで到達する人もいます。
2018年社長年頭挨拶を飾った岩井講師作品
書道の一番いいところは、ながら稽古ができず集中するので、心身がリフレッシュできること。お手本をにらみながら、筆先に集中していると、不思議と何もかも忘れて脳がリセットされます。稽古は2時間もやれば限界ですが、その間煩わしいことから解放され、自分だけの世界をさまようことが可能。不思議と腕や肩も楽になっています。
どこでも誰でもと言っても、全くの自学自習は難しく、良い師に師事することが上達の秘訣。その点丸紅書道部は、今や日本を代表する書家になられた岩井笙韻先生に四十年来ご指導いただいています。5年前に日本最大の書道展である読売書法展で大賞を受賞された腕前は素晴らしく、どんな手本でも、こんな風に書きたいとお願いすると、クラシックから現代アート風まで、漢詩から居酒屋メニューや看板まで、サラサラと書いて頂けます。私のお気に入りは、大好きな中島みゆきの歌詞を書くこと。かな混じり文は普通に書くと小学生の書道のようになってしまうのですが、先生にお願いすると、この写真のように素敵なアレンジをしてもらえます。
加えて、古今東西の文字や文学に関するうんちくは半端なく、毎回稽古の合間には楽しい会話が楽しめます。修験道の行者でもある先生に連れられて、滝行を経験した部員も。
そんな丸紅書道部は、月3回火曜日の18-20時に本社ビル内の会議室を借りて稽古を開催。その時に作品を持ち込めば添削だけでも可。OB/OGの入部もOKなので、興味のある方はぜひ見学にお越しください。体験入部は手ぶらで可能です。はな垂れ小僧の仲間入り、してみませんか?
(いとう なおき・1985年入社・神奈川県在住)
書道部に関する問合せ、体験入部などのご連絡は、永井節子部長宛にメール(Nagai-Setsuko@marubeni.com)でご連絡ください。