1972年(昭和47年)入社の山田修造です。約10年前にはじめて美瑛(びえい)を訪れて以来、今でも春夏秋冬、年間40日間ほどを美瑛で過ごしています。常宿はJR富良野線・美馬牛(びばうし)駅近くの民宿で、その宿をベースにレンタサイクルで美瑛、富良野エリアを回るのを常としています(冬は自転車走行不可のため、宿泊者無料の町営スクールバス+徒歩)。
今回は美瑛の「青い池」、および富良野のラベンダー畑を紹介させていただきます。行かれた方も多いと思いますが、富良野、美瑛も7月~8月は人が押し寄せ(最近はインバウンドが多いです)、あちこちで渋滞が発生しています。その渋滞に巻き込まれることなく、風を感じながら自転車を走らせるのはとても気持ちのよいものです。なお、自転車と言ってもマニアが使用するツーリング用ではなく、ママチャリにバッテリーを装着した、街のそこらへんで走っている電動アシスト自転車です。
<富良野、美瑛サイクリングロード>
https://www.kamifurano.jp/wp-content/uploads/2021/11/cyclingmap.pdf
(出典 かみふらの十勝岳観光協会)
まとめて「富良野」と総称されますが、富良野と名が付く市町村は4カ所。北から上富良野町、中富良野町、富良野市、南富良野町です。もともと4市町村がひとつの行政区(富良野村)であったのが、入植者の増加に伴い、枝分れして現在の姿になったものです。上富良野町はラベンダー栽培発祥の地、富良野ラベンダー観光の中核である「ファーム富田」は中富良野町に、またニセコと並ぶスキーリゾートのある富良野市は通年のリゾート地として外国人の人気が急上昇しています。また、富良野に隣接する美瑛町は「日本で最も美しい村」のひとつであり、占冠(しむかっぷ)村には星野リゾート トマムがあります。
富良野・美瑛は映画やドラマのロケ地としても大変有名です。
すでにご覧になった方も、まだご覧になられていない方も、ぜひ作品名から検索してみてはいかがでしょうか。
撮影地 | 作品名 | 公開年 |
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中富良野町 ファーム富田
富良野市 麓郷(ろくごう) |
北の国から | 1981年~2002年 |
南富良野町 幾寅駅(劇中では幌舞駅) | 鉄道員(ぽっぽや) | 1999年 |
富良野市 美瑛町 | 優しい時間 | 2005年 |
富良野市 | 風のガーデン | 2008年 |
美瑛町 パッチワークの丘 | 愛を積むひと | 2015年 |
上富良野町 日の出ラベンダー園 | 糸 | 2020年 |
美瑛の観光スポットは「パッチワークの路」「パノラマロードエリア」「青い池方面」の3カ所に区分されていますが、今回は「青い池」を取り上げます。「青い池」は泥流対策として美瑛川に堰(せき)を設けた際に偶然できたものです。1997年に富良野在住の写真家が発見、Appleの壁紙に使われた(2012年)こともあり一躍脚光を浴びました。周辺の湧き水に含まれる化合物が美瑛川の水が交じり合い、光の反射で青色に見えると言われています*。美瑛駅から「青い池」18km( 自転車で75分)、「白(しら)ひげの滝」21km(自転車で90分)、美瑛駅と「青い池」との標高差は260m、「白ひげの滝」とは380m。なだらかな上りを美瑛川に沿って進みます。
*ベストな条件は晴天、昼前後(太陽光が上から差す)、雨天後でないこと。静かに散策するなら早朝。
上富良野町はラベンダー栽培が初めて本格的におこなわれた地でもあり、町をあげてラベンダーに力を入れています。町内でラベンダーが見られるのは、【A】かんのファーム、【B】深山(みやま)峠ラベンダーオーナー園(町営)、【C】フラワーランドかみふらの、【D】日の出ラベンダー園(町営)、および【E】十勝岳ラベンダーロード(上富良野市内から道道291号吹上・上富良野線沿いの遊歩道に約7kmに渡りラベンダーが植栽されている)
【A】、【B】は美瑛町との町境にある。上富良野駅からは距離があり美馬牛駅が最寄り。美馬牛駅から各3km、1.5kmの距離。【C】、【D】、【E】は上富良野駅から各々3.5km、1.7km、2km。
富良野ラベンダー観光の中心となるのが中富良野町にある「ファーム富田」です。15ヘクタール(45千坪)の土地に13の畑を有しており、観光農園にとどまらず、ラベンダーから採られたエッセンシャルオイルを原料に香水、化粧品を製造しています。当園は年中無休、入場無料、店舗の営業時間は09:00~16:30ですが、花の鑑賞は営業時間外も可能。シーズンはできるだけ早く行きましょう。花が開花する前の早朝は日中よりも色鮮やかな写真が撮れます。なお、ここから 自転車で20分の所にある「ラベンダーイースト」も「ファーム富田」の経営、町営の北星山ラベンダー園は当園の近くです。
*当園は中富良野駅から自転車で10分、上富良野駅からは 自転車で35分、夏のシーズンは近くに富良野線・臨時駅が設置されます。
*隣接する「とみたメロンファーム」は当園とは無関係。
富良野駅周辺のラベンダー畑は2カ所。富良野の丘にあるふらのワインハウスラベンダー園(富良野駅から 自転車で15分)、宿泊施設であるハイランドふらの(同じく35分)です。ふらのワインハウスラベンダー園の近くのカンパーナ六花亭(カフェ)は広大なブドウ園に隣接し、眼前に大雪山・十勝連峰を望むことができます。一方、「北の国から」の舞台となった麓郷(ろくごう)地区にある麓郷展望台からはラベンダー畑とともに麓郷の街が一望できます。(麓郷展望台へは富良野駅から麓郷バス停までバス40分、拾ってきた家(展示場)まで徒歩10分、そこから展望台まで 自転車で30分。電動自転車は置いていないため最後の上り1kmは辛いです)
静かなかなやま湖の湖畔にラベンダー園があります。
かなやま湖は金山ダムによりできた人造湖で「道の駅南ふらの」から自転車で30分強。周囲9kmはエゾマツ、トドマツなどの原生林に覆われ、天然の湖の様相を呈しています。根室本線の一部廃線のため、富良野駅からはバス便です(45分)。富良野駅前からのバスは帯広行きのノースライナー号もしくは南富良野町営バスの2路線。
「鉄道員」のロケで使われた旧幾寅(いくとら)駅へは道の駅から自転車で5~6分。撮影に使われた建物、ディーゼルカーに加え旧駅舎内には展示コーナーも残されています。
(やまだ しゅうぞう・1972年入社・川崎市在住)
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