日 時 | 2014年5月27日(火) |
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場 所 | 名古屋支社 9階会議室 |
講 師 | 島岡 清氏
東海学園大学 健康開発支援センター長、スポーツ健康科学部 教授 |
<講演> 「運動で健康づくり」
気温27度と夏を思わせるような暑さにも関わらず、会員の参加者22名及び現役3名となりました。参加者平均年齢75.6歳の構成でしたが、講演が非常に興味ある内容であり、後半の実技指導にも全員参加され、今後の健康維持に役立ったのではと思います。
講演概要
1. 平均寿命年齢(昨年7月発表)
女性 86.4歳(世界1位)
男性 79.9歳(世界5位)
65歳以上、3,600万人、
内要介護 532.9万人
要介護になった主な原因(脳血管疾患、認知症、高齢による衰弱等)
この中で、認知症460万人いるが、今後このことが問題となる。1万人が徘徊者
2. 60歳以上の高齢者に対し、「運動教室」を実施したところ、80%の人が回復した実績あり
(中日新聞‘14.5.13付)。
「散歩は脳にいい」(中日新聞)“NATURE”に載った。
ウォーキング - 1日1時間、週3回 老化防止出来た。MRIでも実証されている。
3-1. 加齢に伴い、脳の血流量は低下する。
体力レベルの高い方は脳の血流量が多い - 日頃よく運動をしている人
3-2. 脳の海馬が重要な場所 - 短期記憶が大事。10分前の事を忘れてしまう
栄養分・酸素が必要
有酸素性運動能力の高い人は海馬の容積が大きい。
ジョッギング・ウォーキングが重要。ストレッチだけでは海馬の容量は増えない。
3-3. 以上より、運動を行うと、アルツハイマー病の一因と考えられる脳内アミロイドベータを分解する。
酵素(ネプリライシン)の活性度が高くなる。
4. 外出頻度と認知機能障害の発生リスク
1日1回以上 1倍
1週間に1回以下 3.49倍
5. ロコモティブシンドローム(運動器症候群、ロコモ) 「メタボ」に対し。
太ももの筋肉の衰え(MRI画像でチェック)
大腰筋―骨盤の中の筋肉(外から見れないー足を持ち上げる筋肉)
上記筋肉の衰えを予防するためには筋肉トレーニング、神経・筋系トレーニング、
各種のウォーキングが必要。
6. サルコペニア ― 加齢によって筋肉は委縮する
サルコペニア肥満 -糖尿病になりやすい
サルコペニア予防にはロコトレ
筋肉トレーニング - 自体重やマシン使用
神経・筋系トレーニング - 各種のステップ
各種のウォーキング -大股、横歩き、バランス歩行
7. 運動は継続しないと効果がない - 継続するには目的が必要
身体レベル - 筋力、バランス、柔軟性
生活レベル - 更衣、入浴、掃除、洗濯、買い物 目的
人生レベル - 趣味、ボランティア、スポーツ 目的
例えば、ボランティア活動は健康度を高める。
8. オタワ憲章 WHO1986
“健康は、生きる目的ではなく、生活の資源である”
ほどほどの健康があれば、健康を追及することよりも、「健康を使って何かをする」ことの方が重要
である。
この後、実技指導に移り、マニュアルに基づき、足首を使う運動、足(くるぶしから下)の運動、膝関節や股関節まわりの運動、ウォーキングの良い歩き方を実際に手振り、足ぶりでご指導していただきました。
上記が当日の講演概要ですが、日頃老化を予防するには運動が大事と思いながら、具体的にはどのようなことをどのようにすればよいか分かっていなかったことがはっきり分かったのでは感じました。これを機会に会員の皆様の益々の健康維持の一助となればと願う次第です。
講演の後、今年4月に名古屋支社長に就任されました矢部 勝久執行役員様より、ご挨拶と会社の近況報告をいただきました。
2013年度決算で、売上高 13兆6,300億円、純益2,109億円(史上最高)2014年度目標 売上高 14兆3,000億円
純益 2,200億円名古屋支社 人員 48名 他商社 120~130名、伊藤忠 68~70名の状況
次回のビアパーティ(7月29日)での再会を約束し、例会終了いたしました。
(文責:龍田 陽)