行事報告

2014年10月10日 行事報告

関西地区10月例会

日 時 2014年10月10日(金)
場 所 丸紅大阪支社2階講堂
講 師 旭堂南陵師匠
題 目 戦国武将こぼれ話

 10月の月例会では上方講談界の大名跡、4代目旭堂南陵師匠をお招きした。先ずは、師匠による戦国武将評価から。


 戦国武将の代表的人物は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康であるが、人の使い方が最もすぐれ、評価の高いのは武田信玄である。
 織田信長は鉄砲の導入、地球儀を理解するなど、新しいものに対する理解力等、高い能力を有するが、人を信頼出来ず、短気な気性で、本能寺で明智光秀の謀反で殺害されずとも、いずれ誰かに裏切られる運命にあったのではないか。
 秀吉については、高い能力は認めるものの、金銭、その他褒賞を与えることしか、人心の掌握策を知らず、自ずと限界が見えていたと言わざるを得ない。


 武田信玄は山本勘助という最良の軍師を見抜く力、部下に対し、正当な評価を与え、適材適所に人を登用し、築城を控え、部下が慢心することを戒める。(大阪城に籠城し安心していた豊臣家の敗戦と対極) 戦国武将としては、最も優れ、京へ上る途上、病死しなければ、信長に先んじ、天下を獲ったと言われる。
 そのほか、戦国武将達の逸話を交え、軽妙な語り口で、講話し、武将達の天下取りと人心掌握術は今に通じる話、経営術として、参加者の関心、興味を引いたと考える。


 続いての、本格講談は現在大河ドラマで放映中の黒田官兵衛、豊臣秀吉の「中国大返し」と「山崎の合戦」の場面。
 名調子の語り口で、テレビドラマで見る以上の迫力と臨場感が感じられた。
 若年の頃、秀吉(木下藤吉郎)と安国寺恵瓊が顔を合わせ、お互いが頂点に登りつめることを察知していたという、嘘と誠を取り交えて、講談ならではの面白さを堪能した。





(文責 森川 建)


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