行事報告

2013年02月18日 行事報告

関東地区2月度月例会

日 時 2013年2月18日(月) 
場 所 丸紅東京本社16階講堂
講 師 小宮山宏氏(株式会社三菱総合研究所理事長)
演 題 「日本『再創造』~『プラチナ社会』実現に向けて」

 今回は、前の東大総長で現在は株式会社三菱総合研究所理事長の小宮山宏先生をお招きし、先生が標榜されておられる「プラチナ社会」の実現に向けて色々お話をお聞きしました。


 まず、世界の現状を認識する上で重要な視点は、人類が長寿化し、一方で人工物は飽和する中で(各国の自動車保有台数は統計的に見て二人で一台が上限であり、その波及として例えば鋼板の需要が頭打ちとなるのを見越してミタルが高炉二基を閉鎖する)、一人当たりのGDPは主要国では限界に来ている。これからは一次エネルギーの消費を押さえることが大きなテーマであり、省エネが第一、そしてエネルギー総量の3分の2を占める化石エネルギーを主に省エネし、それを自然エネルギーに置き換えることが重要である。
 その中で日本の果たす役割は大きい。日本が明治維新後短期間で工業化を成し遂げ、欧米先進国に追いついたのは日本古来の歴史と文化が大きく与った事は間違いない。近代に於いても高度経済成長、公害の克服、効率化に依るエネルギー危機の克服、長寿社会の実現等地球規模の課題を克服した先進国として世界に誇るべきものである。


 最後に21世紀のビジョンとして、日本は「プラチナ社会」を目指し、充実した豊かさを手に入れるべきである。それは美しい生態系であり、エネルギー自給であり(省エネは産業だけでなく日々の暮らしに広がりつつあり巨大な市場を生もうとしている)、長寿を楽しめる社会の実現である。ここで、長寿時代の科学、医療、長寿社会支援ロボット、幸せな加齢の五条件、小宮山エコハウス等スライドを用いて種々説明され、エコロジーに配慮し、資源の心配がなく、老若男女が参加し、心もモノも豊かで雇用もあるプラチナ社会の実現に向け自治体を場に官民共同のネットワーク作りを訴えて講演を終えられました。





(文責:渡辺)


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