行事報告

2012年06月21日 行事報告

関西地区6月度月例会

日 時 平成24年6月21日(木)
場 所 丸紅大阪支社2階講堂
講 師 宮田龍和氏(医学博士、(株)ドリームエイジング代表取締役、日本抗加齢医学会認定専門医)
演 題 「目指せ現役百歳!」

 6月にしては極めて珍しい台風4号がようやく過ぎ去ったあとも梅雨前線はしつこく停滞、天候は生憎の雨でしたが71名の方に参加頂きました。 テーマは皆さんの関心ある健康に関して医学博士宮田龍和先生にお願いしましたが題して“めざせ現役100歳”です。宮田先生の略歴は次の通りです。


昭和56年金沢大学医学部卒業、同年金沢大学第二外科入局、外科医として20年以上の研鑽を積まれる。八尾総合病院副院長、金沢すずみが丘病院副院長を経て現在県内外複数の医療施設に勤務。日本抗加齢医学会認定専門医。


〈講演要旨〉


 日本の高齢化は今後増々深刻化していきます。平均寿命もさらに延び高齢者が増加する一方それを支える人は少なく日本の医療保険制度もいずれ破綻します。平均寿命を延ばすと同時に‘自分のことは自分で出来るいわゆる健康寿命’を平均寿命に近づけることが大切です。

 人に頼らず寝たきりにならずに現役で100歳を目指しましょう。 その為にはとにかく病気にならないよう予防が大切です。病気になってから治療しても遅いのです。予防に優る治療はありません。健康管理は自己責任でしっかりやることが必要です。

 さて、寝たきりの原因疾患は脳卒中、認知症、転倒骨折、衰弱、リウマチ関節炎などです。健康寿命を延ばすにはこれら寝たきり状態をいかに防ぐかが重要になってきます。すなわち脳卒中を予防する、転倒骨折などで骨が折れないよう予防する、認知症を予防することになります。アンチエイジングの柱としてはとにかく脳卒中の大きな原因である動脈硬化を防ぐことです。人は血管から老いるといいます。血管、そして骨、筋肉を若々しく保つと同時に認知症については脳みそを常に刺激してボケないように様にしておくとういうことです。

 私は100歳を超えても、元気で、自立して、ボケずに自分のことは自分で出来て悠々自由に暮らしている人のことを尊敬の意を込めて「百寿者」と呼んでいます。「百寿者」の方はどの様な生きかたかというと、打たれ強い、くよくよしない、社交的でおしゃべり好き、世話好き、よく歩いて、笑って、手足顔をすべて使うという方々です。要は物事にこだわらず、マイペースで、早寝早起き、呑気でおおらか、なんでも食べるが腹八分で生活することです。特に食事は健康、長生きのもっとも大事な柱の一つですが腹八分というように食べ過ぎないことが肝要です。さらに誰と一緒に食べるかがキイポイントになります。

 食事の話が出ましたがそれではメタボについてふれてみましょう。メタボは男性の二人に一人、女性の五人に一人がメタボかメタボ予備軍といわれています。肥満大敵です。先ほども述べましたが寝たきりにならない為には血管が老化しないようにしなければいけません。血管は高血圧、糖尿病、高脂血症、たばこ、ストレス等により老化して固くなり,厚くなり、狭くなります。これが動脈硬化です。メタボは動脈硬化と密接に関係しておりだいたいメタボの人は血液がドロドロ、ベタベタですから脳卒中を起こしやすくなります。老化予防にはまずメタボ予防です。またメタボの原因は運動不足と食べ過ぎですから日ごろからの生活習慣の改善がいかに大切かお分かりになると思います。

 他にも元気で生き生き生活に必要なものがあります。それは男性ホルモンです。女性にとって女性ホルモンが大事な様に男性ホルモンは意欲、認知能力、筋肉・骨格さらには免疫抵抗力に関係する大事なホルモンです。男性ホルモンはニンニク、ネギ、ニラなどの摂取により増加させることが出来ます。

 そのほか寝たきりになる原因として特に女性に多いのがロコモという運動器症候群です。生理の終わった女性のエストロゲンという女性ホルモンが減少すると体が激変、骨がスカスカになる骨粗しょう症になる恐れがあります。早期発見に努め、骨折しないよう、寝たきりにならない様に注意しましょう。


 以上寝たきりにならない現役100歳をテーマにたっぷり興味あるお話を頂きました。他、更年期の対処法、ガンなどにかからない体内のサビ消し方法、ストレス対策、サプリメント活用法など“実践アンチエイジングの虎の巻”の数々を教わりました。先生によれば教わったことを他の人にどんどん話せばアンチエイジング効果は増えていくとのことです。それでは先生のお話で印象に残った言葉を1つ。


“好きな時に、好きなところで、好きな人と、好きなだけ、自由に生きよう”




(文責:東田)


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