日 時 | 平成22年2月9日(火) |
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場 所 | 丸紅(株)大阪支社2F講堂 |
講 師 | 柴田明夫 丸紅経済研究所所長 |
演 題 | 「経済展望(2010年-11年)」 |
2月の例会は厳しい寒さも一休みと思われる様に温暖な日和となった2月9日に開催しました。
当日は丸紅経済研究所柴田明夫所長を講師に招き年初の恒例となる『経済展望(2010年-11年)』を講演して頂きました。今年で7年目となる柴田講師への関心の高さから80名の多数の方が出席されました。
講演内容の詳細は係数的なものもあり対外公表は差し控えさせて頂きますが、ポスト・クライシスの世界経済についてポスト金融危機への対応グローバリゼーションの継続と新興国へのパワーシフト資源市場は底堅く推移上記3点から考察を行い今後の世界経済の方向性を示唆して戴きました。
興味深い話は2010年1月25日の日本経済新聞に掲載された、『太陽エネルギーを使い尽くせ』の記事にある様に地球は臨界点に近づいてきているので1日も早く「地下系資源による20世紀型成長」から「太陽系エネルギーに依る21世紀型成長」体制に切り替えなければならないとの指摘です。
即ち2015年〜2030年が地球の臨界点(Point of NO Return)であり、人口は80億人に近づく、良質の石油は枯渇する、地球の温度は現在より2度C上がる。
普通なら太陽系エネルギーへの転換には50〜60年かかるが、この転換を早めるために、炭素税や温暖化ガスの排出権の取引が必要であり、加えて農業政策も重要であると強調された。この環境の変化の中に新しいビジネスがどんどん生まれてくるだろうとのご指摘でした。
最後に出席者から質問で、数年前に柴田さんは金価格が現在の水準になると指摘をされていましたが今日を見ればずばり正解である。何故あの時点で今日を見通せたのかとの質問がありました。
柴田講師の洞察力の凄さに敬意を表と共にこれから世界経済が柴田講師の推測の様に変化するかが楽しみである。
(文責/塚原辰二)