行事報告

2010年10月07日 行事報告

関東地区10月度月例会

日 時 平成22年10月7日
場 所 東京本社16階講堂
講 師 小泉純一郎氏(元内閣総理大臣)
演 題 「日本の歩むべき道」

朝田社長・小泉氏・社友会幹事を交えて!

 丸紅本社ビル竣工の1972年、30歳にて衆議院議員初当選、以来12期連続当選され、厚生大臣、郵政大臣、内閣総理大臣などを歴任された小泉純一郎氏に、「日本の歩むべき道」について、幅広く語っていただきました。当日は、16階の講堂が椅子席のみで一杯となり、地下の社員食堂で昼食を頂かなければならないほど、大勢の社友が集まり、月例会としては過去最高となる346名の出席となりました。人数が多かったこともあり、質問の時間が頂けなかったのがやや残念でしたが、女性に人気のある同氏らしく、東京の月例会では殆ど姿を見ない女性の社友も多数参加され、皆さん熱心に講演に耳を傾けました。


< 講演要旨 >


 政権交代はよいことだった。50年も同じ党が政権を担当することが本来おかしい。少なくともこれから2-3年は民主党が続けるべき。この間に民主党は与党とはどういうものか、自民党は野党とどういうものかを腰を据えてよく勉強したらよい。但し、正直な話、ここまでガタガタするとは思っていなかったが…。尖閣諸島問題でも民主党政権の対応はまずかった。「毅然として対応する」と言いながら、責任を検察に押し付けて船長を釈放したり…、首相が自ら責任をもって処理すべきだった。


 愛読書というのは折に触れ、繰り返し読む書物のこと。そういう意味で「論語」も自分の愛読書のひとつ。有名な「朋有り遠方より来る・・・」に続いて、「人知らず、而して愠(いか)らず、亦君子ならずや」(自分のことをわかってもらえない、ということで怒ったりしないのが君子だ)とある。(論語の)本場の中国の指導者は論語を読んでいないのかな…。
 力を増している隣国の中国との関係をはじめ、国際協調の重要性は論を待たないが、やはり日本の外交の基軸は日米同盟であり、それをしっかり確立した上でなければ、他の国々との国際協調も有りえない。在任中はアメリカのブッシュ大統領とは強い信頼関係を築くことに努めた。当時は対米従属とずいぶん非難されたが、今それが誤りであったことは大方の国民が理解したのではないだろうか。強固な日米同盟が基礎にあったからこそ、他の国々の首脳とも積極的に外交を展開することができたと考えている。それにしても、私の退任以降、日本の首相は代わり過ぎた。クリントン大統領時代には日本の首相が7名代わった。こんな状態では、なかなか腰の据わった外交などできないのではないか。
筆者注:同氏の内閣総理大臣の在任期間は1,980日。第二次世界大戦後の内閣総理大臣としては佐藤栄作、吉田茂に次ぐ第3位の長期政権。


 現在、日本は沢山の難問に直面しているが、日本はピンチをチャンスに変える能力が最もある国だ。石油危機を、備蓄・省エネ技術・代替エネルギーで乗り越えたのが好例。ピンチこそチャンスだと前向きに捉えたら必ず道は開ける。


朝田社長・小泉氏・社友会幹事を交えて!


小泉講師講演風景


小泉講師の熱演振り


満員の講演風景①


満員の講演風景②


満員の講演風景③


≪写真はクリックすると拡大します≫


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