行事報告

2009年11月27日 行事報告

関西地区11月 月例会

日 時 2009年12月16日(水)16:00~
場 所 丸紅株式会社 大阪支社2F講堂
講 師 國定 浩一 大阪学院大学教授
演 題 これからどうなる日本経済

 台風18号襲来のため当初10月上旬の予定が大幅延期の開催となったが、多数の社友の方々のご出席をいただき、まずはほっとする。また、急遽変更を快くご承諾いただいた國定先生に感謝申しあげたい。


國定浩一氏(写真):大和銀行専務、大和銀総合研究所社長歴任。現在、関西経済同友会海外交流委員会共同委員長、関西テレビ、読売テレビのニュース番組のレギュラーコメンテーターなど多方面で活躍されている。また、熱烈な阪神タイガースファンとしても有名で同球団応援団の役員も兼任されている。

≪講演の要旨≫

  • 今一番気になることは、“政権交代”でどう変わったのかということであろうが、現状悪い方に行っている。アメリカの株価は上がっているのに日本は下がっている。初めて開きが生じてきた。それはなぜか。新政権が景気対策を本当にやる気があるのか(やってくれるのか)?という疑いが世間に溢れ出てきている、それが株価に反映しているのではないかと思う。
  • 今回の経済不況は二段重ね。元は、5~6年前からの格差拡大(=大企業、中央に良く、中小企業、地方に良くない形)。それにサブプライムローンの破綻が襲い掛かってきた。下の方の苦しみはひどく、これが改善されていない。

*今回の世界経済不況は、“リーマンショックに端を発する”は間違い。一証券会社の破綻を助けなかったという小さな経済現象に閉じ込めることで大きな罪を隠し、リーマンだけを認めるというアメリカ方式が罷り通ったもの。証券業界が創生したサブプライムローンの破綻が原因。すべての数字がそれに合致する。

  • オバマ大統領は、同ローンを“貪欲かつ無責任な行い”と反省するとともに就任後すぐに80兆円の景気対策を打ち出し、必死に経済再建に取り組んできている。それが現在の株価上昇に繋がっているのだと思う。
  • アメリカは、景気対策を打ち出す財源(国債の引受先)として中国と日本の経済が良くなって欲しいと思っているが、第一のパートナーとして信頼しているのは日本。日本は,アメリカと一緒に進む方向で景気回復を図るべきである。その方向に進んだときは、アメリカは非常に頼りになる国である。
  • 麻生政権下での4回のばら撒き対策が功を奏し、数字上は本年4月以降持ち直し、一旦政府・日銀の景気底打ち宣言も出たが、ここに来てまた Question Mark が付き出している。(良い面も勿論あるが、)事業仕分けなどで景気対策にもたついているという印象が出て、株価が下がるのは危険な兆候である。鳩山新政権は、景気回復のため、一刻も早くかつ気合を入れて思いっきり頑張って欲しい。

 最後に満を持して阪神タイガースファン気質の話。なんの衒いもなく黄色の半被を着て電車や飛行機に乗り込み球場に向かう。所詮応援団にも拘らず、自ら監督、選手になったつもりで大声を張り上げる。巨人ファンと違い、観戦ではなく参戦、趣味ではなく生活の一部と化した行動体系。それでいて、TVをつけるときは、“今日も負けているのでは”という“不安”からスタートする “心優しさ”を有する。などなど、タイガースファンの一人納得、一人合点の楽しい話が目一杯続きました(他球団ファンの方々すみませんでした)。


(文責:岡田正信=阪神タイガースファン)


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