行事報告

2017年10月03日 行事報告

2017年10月度関西地区社友会例会行事報告

日時 2017年10月3日(火)12時より
場所 丸紅大阪支社(新ダイビル)31階
講師

落語家 桂 福丸さん

    桂 米輝さん

内容

1.上方落語入門と寄席の楽器紹介

2.落語3席

1)上方落語入門と寄席の楽器紹介

落語家は、関西に250人、関東に600~700人、合計900人強 法律で個体数1,000を切ると絶滅危惧種と云われるが、本日はイリオモテヤマネコをみるような目でお話を聞いて欲しい。

上方落語について

  1. 高座と小道具 見台(演者の前の机)、膝隠(低い衝立)、小拍子、張扇などがあるが、元々江戸落語には出囃子はなく無音であったが、上方落語が出囃子を使うので江戸でも使うようになった。
  2. 寄席の楽器 大太鼓(正式には平太鼓、業界略語はオオド)、締太鼓、あたり鉦、拍子木、ドラ、笛などがある。あたり鉦はすり鉦とも云うが、「すり」は縁起が悪いため「あたり」と言い換えている。祇園祭のコンコンチキチンという音を出す楽器といえばお分かりと思う。
  3. 太鼓や「はめもの」の使用例 一番太鼓:客を呼び込む太鼓で「どんどんどんと来い」と奏でる。 開演前:大太鼓、締太鼓、笛で「おたふく来い来い」と奏でる。 はめもの:噺の途中で水が流れる音(川)、雪、雨、雷を表現する。
  4. 扇子と手拭の使い方の解説

落語の歴史

落語の元祖は、安楽庵策伝という浄土宗本山知恩院の布教部長が笑いの力で人を集め布教活動を行ったことから始まる。醒睡笑という17世紀の初めに庶民の間で流行した話を集めた笑話集を書いた。現在でも落語の小噺に坊主が登場する話が多い。

2)落語3席

「時うどん」

「時そば」と同じ内容で勘定を払う際に時間を聞いて1文を誤魔化す有名な落語。

「千早ふる」

これも有名な噺で在原業平のちはやふる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとはという短歌の意味を聞かれた隠居がいい加減な解釈を加える噺。

「竹の水仙」

長逗留した客が、旅籠代を支払うのに竹で彫った水仙を大名に売って大金を旅籠の主人に渡すもので、彫刻の名人左甚五郎の噺。






(関西地区幹事:池田 理)


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